【現場で迷わない】エンゼルケアとエンゼルメイクの違いと実践手順|看護師がわかりやすく解説

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人が最期を迎えた後に行う「エンゼルケア」と「エンゼルメイク」。
どちらも故人への敬意とご家族の心のケアを込めた大切な行為ですが、その目的や手順には明確な違いがあります。
本記事では、医療・介護の現場で働く方が知っておくべきエンゼルケアとエンゼルメイクの基本、違い、実践ポイントを、看護師の視点からやさしく解説します。
現場での迷いを減らし、心を込めた最期のケアができるように。
学びのきっかけとして、ぜひ最後まで読んでみてください。

目次

エンゼルケアとは

概要

エンゼルケアとは、亡くなられた方の体を清め、整える処置のことを指します。
「死後処置」とも呼ばれ、病院や施設では看護師・介護士が中心になって行います。
目的は、尊厳を守り、ご家族が穏やかにお別れできるようにすること。

内容

主な流れは以下のとおりです。

  1. ご遺体を清拭し、皮膚をきれいに整える
  2. 排泄物の処理、口腔内・鼻腔内のケア
  3. 目・口を閉じる、顔や姿勢を整える
  4. 清潔な衣服に着替えさせる
  5. タオルやシーツで全身を包む

この一連の過程で大切なのは、「ただの作業」ではなく心を込めること
看護師・介護士にとっては、故人とご家族の最期の時間に寄り添う大切な儀式でもあります。

エンゼルメイクとは

概要

エンゼルメイクとは、亡くなられた方にお化粧や整容を施すこと
葬儀前に「生前のように穏やかな表情に整える」ための工程です。
病院・介護施設だけでなく、葬祭業者や納棺師が行うこともあります。

実践のポイント

  • 顔の色調を整える:ファンデーション・血色の補正
  • 唇にうるおいを与える:リップやワセリンで自然な仕上がりに
  • 髪を整える:清潔感と“その人らしさ”を大切に
  • 手や爪をケアする:ネイルケアは軽めに自然な色味で

ここでも重要なのは、ご家族の記憶に残る“その人らしさ”を再現することです。
「美しく整える」こと以上に、「愛情を込めて送り出す」という姿勢が求められます。

エンゼルケアとエンゼルメイクの違い

比較項目エンゼルケアエンゼルメイク
主な目的衛生管理・尊厳保持外見の整え・見送りの準備
実施者看護師・介護士納棺師・看護師・家族など
タイミング死後すぐ(2時間以内が目安)葬儀前・納棺前
使用物品清拭タオル・ガーゼ・処置器具化粧品・ブラシ・保湿剤
心の意義ケアの締めくくり思い出の再現・癒しの儀式

この2つは、「分けて考えるよりも“つながっているケア”」として捉えるとよいでしょう。
エンゼルケアで整え、エンゼルメイクで心を結ぶ。
それが看護・介護における“最期のケア”の本質です。

現場で大切にしたい心構え

エンゼルケア・エンゼルメイクを行う際、最も大切なのは手技よりも心構えです。
亡くなられた方に敬意を払い、ご家族の感情に寄り添う姿勢が何よりも大切。

看護師・介護士として意識したいこと

  1. 無言の時間も「声かけ」を意識する
  2. チームで行う場合は、動きの連携を大切に
  3. ご家族が見守る場合は、安心できるよう説明を添える
  4. ケア後はスタッフ間で振り返りを共有する

「悲しみを癒す」のではなく、**“共に歩む”**こと。
その一瞬が、ご家族にとっての心の救いになります。

まとめ

エンゼルケアとエンゼルメイクは、「終わりのケア」ではなく「つながりのケア」。
看護師・介護士が行うそのひとつひとつの手が、残された人々の心を支えます。
現場で迷わず、心を込めたケアができるように──
ぜひ日々の実践に、この記事の内容を取り入れてみてください。
そしてさらに深く学びたい方は、Nurse Guardianのグリーフケア講座・実践マニュアルをチェックしてみてください。

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