自分の考えを押し付けることが危険すぎる!|誰もが陥る考え方を徹底解説

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皆さんは介護施設や老人病院で働いたことがありますか?

私の病棟勤務時代は、まだ病棟に介護スタッフが配置されることは少なく

今、介護スタッフがやってくれている業務もすべてナースがやっていました。

すごい時代ですよね、毎日業務に追われる訳ですよね。

今は介護スタッフがいてくれるので、非常に助かりますよ。

自分も経験ありますし、よく耳にする話があります。

以前からスタッフ間のトラブルが、あるように聞いたことはありませんか?

私は自分の考え方を相手に押しつけているからトラブルになると考えています。

今回はナースとスタッフと良い関係を持って業務に当たる方法を提案します。

目次

~べきと考えるのはナースだけ?

ナースと介護スタッフはちょっとしたトラブルが起こりやすいように思います。

私は最大の原因が、ナースが自分の価値観にあるべき姿という呪縛に介護スタッフを

がんじがらめにしていることだと思います。

いかがでしょうか。

価値観を押し付けるという考えを捨てることによって関係が良くなると考えます。

高齢者を対象にしている施設では、急性期の病棟とまったく業務内容が違いますよね。

ナースは利用者の病気のことや安全安楽に気を配って仕事をしています。

介護スタッフは生活のサポートをすることが大切だと考えています。

業務に取り組む姿勢が違いますよね。

誤解しないで欲しいのはナースが立場上、上で介護スタッフが下だと考えているナースが多いことです。

ナースが介護スタッフに命令するといった状況ですね。

ナースと介護スタッフは同じチームの中での同じ理念をもった同士です。

お互いの考えは、利用者がなるべく苦痛を伴わないで

安心して自分の家にいるような感覚で生活して欲しいことですよね。

同じ職場で働く両者の関係は、あまり良くないように感じます。

ナースが介護スタッフに○○やるべき、○○あるべきと考えて接していませんか?

ナースも経験した看護をみんな同じだと思っているでしょうか?

みんな同じ技術を持っていて、同じ知識を持っているでしょうか?

他のナースは自分と同じ価値観を持っていて自分の考えを理解してくれると思っていますか?

答えはすべてノーです。

介護さんも同じです。

利用者さんをすべてわかっていて、おむつの交換も完璧で入浴も食事介助も、利用者の性格を理解して

対応の仕方もすべて理解している人間など存在しません。

人間は十人十色です。

それぞれ違った個性と価値観を持っています。

自分と同じ感覚、価値観、思考法をもって相手に自分と同じ考え、行動をするように押し付けています。

自分にとっての~べきという考え方です。

~べきという考え方は、裏切られた場合や達成できない場合には怒りとして人間の感情の一部で起こります。

ナースが介護スタッフに自分たちと同じようにすることを強要しているため

介護スタッフには理解できません。

分野が違いますし、医療的なことは勉強していないこともあるからです。

お互いがお互いの分野を理解し、業務を進めていく必要があります。

介護スタッフもまた、同じ~べきという自分の価値観に当てはめる考えを

持っていることがあることを忘れてはいけません。

~べきと考えるメリット

~べきと考えることにもメリットはあります。

1 ~べきと論理立てて、作業を依頼する際に説明することで理解が得られやすくなります。

 この~べきという考えは、誰にでも持っている考え方です。

 当然、相手も考えています。

 これは○○だから○○すべき、と説明し納得してもらってから作業することになれば

 理解が得られ、作業も進んできます。

2 一般常識からみて、常識から外れていることを指導する際に有効です。

 時々体験することで、一般常識と言われている習慣や行動などではずれていると

 一般常識は○○だから、○○と修正してあげて

 作業に取り掛かると相手も理解してもらえるのではないでしょうか?

 その際は、口調や表情に気をつけなければいけません。

 こういう場合、怒り口調になってしまうからです。

 何も怒る必要はありません。

 相手が間違って覚えていたことを修正してあげればいいだけのことです。

 とくに注意しなければならないことが、あなたが一般常識を持ち合わせているという

 前提での話です。

3 医療的な作業中、生命に関わるやってはいけないことを説明するときに有効です。

 一緒に作業するときも、介護スタッフが行っている作業のときも

 生命に関わる作業をするときは、リスクを説明しながら施行する場合もあると思います。

 ~べきと考えるには、○○したら生命にかかわるから注意とか

 これはやってはいけないことだから○○してくださいとか

 理解してもらうのには、~べきという考え方も有効の場合があります。

~べきと考えるデメリット

1 ~べきはあなたの価値観のもとで、あなたの考えを押し付けている。

 ~べきという考え方は、誰にでも持っている考え方という話しをしました。

 ~べきという考え方は、あなた自身だけのものであり、他人も同じ考え方を持っているという考えは

 今の社会では通用しません。

 みんなが考えているので常識という考えも、常識とは言えないのです。

 白黒ではっきりわかることであれば、常識かもしれません。

 違う場合も多分にあるからです。

 この世の人、すべてがあなたと同じ考えを持っていないのです。

 自分以外の人は、自分と同じように考えているという考えは捨てましょう。

2 ~べきと考えるのは、相手の意見を尊重せず、立場が優位になりあなたに報連相ができなくなる。

 業務をしている時に、介護スタッフから報告を受けて、報告をもとに次の作業を

 依頼することもあるでしょう。

 報告の前に、あなたの~べきという考えが裏切られ違った展開になったとします。

 あなたはなぜ○○をしましたか?とスタッフが行った作業の考え方を聞かずに

 あなたの考えを一方的に押し付け、○○やりなさい!と命令します。 

 介護スタッフはどう思うでしょうか?

 報告しただけなのになぜ怒られなきゃいけないの?と思うかもしれません。

 報告は、どうせ言っても怒られるから言わないでおこうと思うかもしれません。

 報連相の形が崩壊してしまいます。

こんなことがありました。

ケース1 巡回中に心停止している利用者を発見

夜勤中に、老人ホームで受け持ちスタッフが巡回時に心停止している利用者Aさんを発見し

ナースに連絡してきたというものです。

話を聞くと、夜間のおむつ交換・体位交換は安眠を妨害しないように

○時から○時まではおむつ交換をしない方針の老人ホームで

最終のおむつ交換から次回の巡回まで訪室しなかったとのことでした。

ナースは利用者が自力では何も出来ない方なので、おむつ交換後はしっかりと横を向けてから

退室するように説明していたとのことでした。

ナースは、利用者Aさんは痰を自分では出せないため、頻回に訪室したほうがいいと

介護スタッフに伝えていなかったのです。

今回のナースが説明するべきことを説明しなかったせいで発見が遅れ

亡くなってしまったのかもしれないことを考えると、生命に危機は及ぶ恐れがあるときは

強引でも強行するべきでした。

ケース2 報連相を困難にした結果、迷惑をかけてしまった

ある利用者さんが、老人ホームに入所中で白内障の手術を受けることになりました。

手術をするとなれば両目を一緒に手術する場合入院が必要になってきます。

介護スタッフは家族から検査日を聞いていました。

介護スタッフは、ナースに検査日と家族が迎えに来ることを報告せず

ナースは別な予定があったため、利用者を別の場所に送り出しています。

利用者の家族が迎えに来たとき、本人は出かけていました。

当日、検査ができなかったため手術は出来ずに日程をかなり伸ばされたそうです。

ナースは、介護スタッフの話を聞かず、自分の思い通りに業務に当たらなかった

介護スタッフを強い口調で怒ったとのことでした。

当日にナースが介護スタッフをほかの業務のことで激怒して、報連相をさせる環境が

奪われてしまっていました。

自分で、報連相の道を断ったわけです。

ナースは、自分の価値観を裏切られたために、スタッフにも嫌な思いをさせ

利用者にも迷惑をかけました。

まとめ

人は~べきという考えを持っていることもお話してきました。

人は自分の価値観や考え方、習慣などを自分以外の人に押し付けていることもお話ししました。

~べきという自分の価値観や考え方、習慣などを裏切られたり達成出来なかった場合に

人は怒ることになります。


人それぞれ価値観を持ち、考えや習慣があって生きていますので

自分の~べきは人に押し付けてはいけないと思います。

自分と価値観がまったく同じで考えや習慣も同じ人はこの世には存在しません。

自分の考えを押し付けないで人の考えを聞いてから言動行動を起こすことが

よりよい関係になるのではないでしょうか?

自分の考え方を押しつけて、達成できないと怒りに変わる考え方を

次回の【 アンガーマネジメント 】でも詳しくお話しします。

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この記事を書いた人

こんにちは!shibuyaです。
ナース歴30年で現在もナースをしています。
ナースに向けてのブログを運営し、現在Webライターで活動中です。
自宅でマッサージサロンも経営しています。

どうぞよろしくお願いします。

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